思考の揺りかご

あるいは無意識の輪郭を探っていくこと

魔女集会タグの毒親性?

 

魔女集会タグおもしぇーと思って、眺めていたらこんなまとめを見つけました。

 

https://togetter.com/li/1200418

 

読んでいて違和感あったのでメモ。

 

まずは引用。

 

魔女集会タグからダダ漏れてる「彼氏みたいな息子が欲しい♡」という欲望、それリアルでやると毒親まっしぐらコースなんでマジで気をつけてな…。

 

小学生くらいの幼女レイプしてぇ!というキモオタの欲望と同程度には醜悪な欲望である自覚をな、できればな…

 

このツイート、無限に怒りのリプライが飛んでくるんだけど、それを鑑みると女オタクと男オタクの違いは自分のキモさに自覚的か否かだよな…、なんてことを少し思う。「キモオタ」と名乗るか「貴腐人」と名乗るか、みたいな。

 

「コントロール可能な異性の子供」というのは男も女も大好きなテーマで、男の場合は「奴隷との生活」になるし、女の場合は「魔女集会」になると言ってるに過ぎないんだが、めちゃくちゃ怒られてて納得がいかない。

 

「キモい」認定の重さが男性と女性ではかなり違うという指摘を受け、そこはかなりハッとなった

 

キモオタ(男)はメリトクラシーの世界を生きてるので「いやー拙者キモオタでござるがwwww」とキモいことを前提にしてもそれなりの能力などがあれば生きていけるが、腐女子(女)はルッキズムの世界を生きてるので「キモい」という十字架を自らに課すことができない。両性は縛られる規範が違う、という

 

「これはあくまでファンタジー💢」みたいな怒りのリプライが無限に飛んでくるけど、ほんとにファンタジーだって自覚できてる人は「リアルではやんなよ」程度のツイートにマジギレしないと思うんですよね…。

 

 

ピグマリオンコンプレックス的で醜悪だ、という指摘はわかります。逆光源氏と形容されている通りですね。

ただ、

「それ、リアルでやったら犯罪な」

「いやいやフィクションだから!」

「必死に否定するあたり図星なんだろ」

的なやり取りは首をかしげざるを得ません。*1

 

魔女集会タグはもはやジャンルと言ってもいいと思うんですが、これってカップリングだとか、シチュエーションを愉しむものだと僕は読んでいます。

つまり、読者はかならずしも「魔女」を主人公として感情移入して読んでいるわけではないと思うんですよね。*2

言ってしまえば、三人称的な読み。キャラはキャラ、自分は自分、ということです。

それを、「お前らがやってるのは毒親的な願望を満たす行為だよ」と言われたらそりゃあ反論したくもなります。

三人称的に読んでいるものを、一人称として読み替えて非難する、というのは評論家もやりがちなミスなので、この人だけが悪いわけではありません。

僕が言いたいのは、「読み方には違いがある」ということです。

その認識さえ前提としてあれば、不毛な水掛け論が減るのでは、と思った次第。

 

 

 

*1:今回の趣旨から外れるので取り上げなかったのですが、キモさを自覚することと、キモオタと名乗ることと、他人からキモいと思われることはそれぞれ別だと思います。

*2:もちろん、魔女、あるいは拾われた子どもを自分に見立てて愉しむ、という読み方をする人もいると思いますが、どちらかといえば少数派なのではないでしょうか。